強い中毒を引き起こす「身近にある」野菜 ジャガイモ、インゲンマメなどに要注意
重大なポイントのひとつが、摂食量です。
インゲンマメの場合、下ごしらえが不十分なマメを4、5粒食べれば、ほぼ例外なく中毒するといわれます。症状の重さも、食べた量が多いほど重症化します。
普通に料理で出されたら、その倍は軽く食べてしまうでしょうから、なんとも恐ろしい限りです。
「下ごしらえと調理法」に問題
マメの仲間で中毒するケースは、およそ「下ごしらえと調理法」に問題があります。
インゲンマメには、レクチンの一種、「フィトヘマグルチニン」(phytohemagglutinin)が含まれます。マメが完熟に向かうにつれて含有量も増えてくるため、しっかり取り除く必要があります。
中毒を起こした人たちは、次のような調理をしていました。
・マメを水に浸して柔らかくし、そのままサラダに入れて食べた。
・フライパンで数分間ほど炒って、これを粉にしてご飯にまぶして食べた。
・マメを水に浸して柔らかくしたのち、煮物にして食べた。
インゲンマメは、生に近いほど中毒を起こしやすくなります。水に浸し、柔らかくしただけでは、「フィトヘマグルチニン」はたいして影響を受けません。加熱が不可欠です。
また、フライパンで炒る、低温調理器で煮る程度では、減毒できません。むしろ危険性を高めるだけなのです。FDA(米国食品医薬品局)は、「80℃までしか熱しなかった場合、毒性が生のマメの約5倍になる」と報告します。
安全に美味しく食べるには、高温でマメが十分に柔らかくまで煮込む必要があるのです。
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