脳をだます「VR技術」は怖いものなのか? 偽モノの定義が変わる!VRが作る新秩序

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「えー、実在しない人物なんてさぁ……」って思われるかもしれませんが、じゃあ、もしそれが本当に実在する人物だったら??タレントのスカウトマンが、キラリと光る人材を見つけた時に、こう叫ぶんです。「スキャンさせてっ!!」

「●●さんのファンだけど、会ったことはない」という人、たくさんいますよね。目の前の超絶リアルなVRアイドルも、日本のどこかに実在するのであれば、実は現状とあまり変わりません。しかもVRなら、そのアイドルを独り占め、名前も呼んでもらえるんです。芸能事務所も、スケジュール管理やスキャンダルの心配がなくなってイイねっ!

ドラえもんの秘密道具のひとつ、「室内旅行機」ってご存知ですか?プラネタリウム型の、その場の風景を自由に変えられる道具なんですが、温泉に行けないのび太家は、自宅の風呂場に露天風呂を投影して、温泉旅行に「行ったつもり」を味わっていました。まさにVRそのもの。

ゴーグルの「防水・コードレス・小型化」なんてスグでしょう。自宅の風呂場でゴーグルを装着、山奥の秘湯に飛び込むなんて日も近いのです。

「そこ」へ行くことはできなくても

寝たきりのお年寄りが、温泉に行きたい、海外旅行に行きたい、海の中を歩きまわりたい、宇宙遊泳(!)したい…これ全部、我慢しないで、VRでやっちゃっていいんです。体験して欲しいんです。

ねぶた祭りも山笠も、長岡花火だって、「最前列」でみんな一緒に楽しめる。そこに行けない時でも、あきらめなくていいんです。近い将来、「行かない旅行」を扱う旅行代理店が必ず現れるでしょう。

VRは、スマホが世の中に与えた以上の「とんでもないインパクト」で、色々な業界の勢力図をあっさり塗り替える可能性を持っています。もちろん誰だって「本当」「本物」が良いに決まっています。でも今後、VRが「時間がない」「移動できない」などの“出来ない”を、どんどん“出来る”に置き換えていくのは間違いありません。

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