経済産業省は、セールが始まらんとする6月17日に、「バーゲンで価格を下げて販売されることが常態となり、それが原価率の低下=品質の低下につながっている。こうした業界の慣行が消費者による正価への不信感を招き、正価販売比率のさらなる低下、消費意欲の減退につながっている」と業界の悪弊を指摘した報告書を出している。
ただ、こうした指摘は、百貨店にとって「今さらわかりきったこと」(業界関係者)。にも関わらず、本格的な夏が始まる前に夏物を安売りするという慣習はなぜ、「当たり前」となってしまったのだろうか。
背景にあるのは、セールの主役である衣料品の深刻な苦戦だ。根本には、日本人が洋服におカネをかけなくなってきているという問題がある。2人以上の世帯において衣料品にかけられたおカネは、2015年時点で1カ月平均約4500円と、1995年に比べて4割以上落ち込んだ(総務省統計局の家計調査)。
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