アメリカはカード社会と呼ばれるが、クレジットカードを扱える事業主は、ごく一握り。クレジットカードのシステムを導入する費用が、バカにならないためだ。
ところが、この国にはスモールビジネスがたくさんある。たとえば、ファーマーズマーケットに出店している農家、自分の作品を売りたい若いアーティスト、工夫のあるランチを売るフードトラックなど。
ドーシーは、カードを使いたい客と、スモールビジネスで生計を立てて行こうとする人々の間を取り持つサービスとして、スクウェアを考えついたのだ。
いまやスタバで、リーダーが買えるまでに
スクウェアの仕組みはシンプルだ。まず、スクウェアに登録して、小さな立方体のクレジットカードリーダーを送付してもらう。そのリーダーをスマートフォンやタブレットに付けるだけで、その日から客のクレジットカードを受け付けることができる。
現在は、お財布ケータイのような仕組みや、在庫管理、顧客の購入履歴などを含めたアナリティクスなども開発し、スモールビジネスがより新時代の商売へ移行できるようにサポートしている。
今やスターバックスも全面的にスクウェアを利用し、いや、それどころかスターバックスの店内で、スクウェアのカードリーダーの販売まで行うようになった。
現在スクウェアは、年間100億ドルもの支払いを処理するまでに拡大している。スクウェアの成功は、アメリカのスモールビジネスにとっての成功でもある。その意味で、非常に意味あるビジネスのありかたなのだ。
2つのスタートアップを両立する、時間術
さて、ドーシーは一時、ツイッターとスクウェア、両方のCEOを務めていた時期もある。2つのスタートアップの経営をこなすとは、一体どうやって時間をマネージしているのか。
実は、ドーシーは集中して仕事をこなすために、そして会社の環境を”最良の状態”に置くために、いろいろな工夫をしている。たとえば、月曜日から日曜日まで毎日、何に集中して考え、作業をする日かを定めている。
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