シェアするためには投稿元のLINE@アカウントと「友だち」になる必要があるのですが、自分の「友だち」にも投稿を見せたい気持ちから、つながってしまう子どもが多いのです。LINE@アカウントは企業や店舗が顧客とのコミュニケーションのために作成できるアカウントですが、個人でも取得できます。個人、法人ともに「友だち」一覧で「公式アカウント」と表示されるのも、安心してしまう要因かもしれません。パクツイ系アカウントはいくつもあり、あるアカウントの「友だち」数は170万と驚異的な人数です。さらに投稿のシェア数も数百から数千とかなりの数です。
面白い画像や驚くような記事を投稿するだけならいいのですが、投稿の合間に広告バナーのたくさん入った外部サイトをシェアします。サイトにはアダルトな画像やショッキングな記事が含まれています。LINE@アカウントの持ち主がサイトの運営主なのかは断定できませんが、サイトの収益を狙ってLINEのユーザーへ拡散していることは確実です。
LINEでシェアされたリンクをタップすると、LINEアプリのアプリ内ブラウザ機能で開かれます。ここにひとつ、落とし穴があるのです。それは、子どものスマホにフィルタリングをかけていても、Wi-Fi接続でアプリのアプリ内ブラウザを使う際にはフィルタリングが効かないのです。
アプリ内ブラウザにフィルタリングは効かない
ここで、フィルタリングの仕組みをおさらいします。フィルタリングは3つのポイントにかけられます。1つめは携帯電話回線による接続で、LTE/3G回線でのネットワークでブロックする方法です。この方法に関しては「青少年インターネット環境整備法」により、18歳未満の子どもが利用者である場合、携帯電話事業者は原則的にフィルタリングサービスを適用することが義務づけられています。
しかし、それだけでは自宅などでWi-Fi接続する際にチェックできないため、「ブラウザ型フィルタリング」という専用のブラウザによってフィルタリングを行う方法も用いられています。さらに3つめとして、アプリによる接続も制限しています。これは、危険を招きやすいアプリを起動させない方法です。
携帯事業者の行っているフィルタリングサービスは、NTTドコモでは「SPモードフィルタ」と「ファミリーブラウザ」、KDDIでは「安心アクセス」、ソフトバンクでは「スマホ安心サービス」「ウェブ安心サービス」と「Yahoo!あんしんネット」を提供しています。iOSの場合、アプリの起動はiOSの「機能制限」を使って制限します。
こうしたフィルタリングは、スマホの購入時に店頭で年齢や使い方に合わせて設定できます。「LINEを使うためにフィルタリングをすべて解除した」という話をよく聞きますが、フィルタリングを解除する必要はなく、LINEアプリだけを利用可能とすることもできます。
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