戸惑う親に伝えたい「反抗期男子」のトリセツ 「精神的なよちよち歩き」を見守るために

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しかし、ケータイのアダルトサイトは罠や落とし穴だらけです。そのことは強調してもしすぎることはないでしょう。見知らぬ人に個人情報を漏らしたり実際に会ったりして、犯罪に巻き込まれることがないように、十分に注意を促しましょう。

そう考えると、雑誌やDVDを見ているほうが安心と思えますね。

【思春期男子あるある4】父親と一触即発の状態になっている

大好きだった優しい父親の、男としてダメなところが急に見えてきて、幻滅する場合もあります。立派すぎる父親に対抗心を燃やす場合もあります。父親に勝ちたいわけではありません。むしろ、父親にはいつまでも父親としての威厳を保ってほしいと思っています。そういう父親に認めてもらいたいのです。

それなのに、父親がいつまでも息子を子ども扱いし、バカにしたり力でねじ伏せたりしようとすると、子どもはますます反抗の力を増さなければなりません。息子との関係を、「勝ち負け」とか「父親の威厳」みたいな単純な軸で考えてしまう父親だと、いつまでたってもこの状況を抜け出せなくなります。

そんなとき、お母さんにできることは、子どもの気持ちに寄り添ってあげることです。「お父さんだって、あなたがあなたなりに考えていることはわかっていると思うわ。それは認めているはずよ。でも、心配で意地を張っているだけよ」などと、父親の気持ちを代弁してあげましょう。

一方で、父親に対しても、「あの子はあなたのことを尊敬しているのよ。だからこそお父さんのようになりたいと思って、お父さんの胸を借りているのよ、きっと」などと、つぶやいてみてください。

お母さんは、二人のボタンの掛け違いをとりもつ掛け橋になってあげてください。

何に対しても無気力

【思春期男子あるある5】勉強も部活もテキトー。無気力に感じられる

部活に打ち込むあまり学業がおろそかになったり、ゲームに夢中になって部活をサボったりという失敗は、誰にでもあります。しかし、何に対しても無気力という場合には、注意深い観察が必要です。

好きな女の子でもできて、のぼせているのならかわいいものです。中高生の恋愛はたいていの場合サイクルが短いですから、ほうっておいてもどうせそのうちフラれて目が覚めることがほとんどです。

あるいは「勉強なんかして何の意味があるんだ?」「学校に行ってどんないいことがあるんだ?」なんて自問自答を繰り返しているのかもしれません。ハムレット状態です。見ているとハラハラドキドキしますが、自分の力でくぐり抜けてくれることを待つよりほかありません。助けを求められたら、もちろん全力で寄り添いますが、基本は自力で脱皮してもらいます。それを信じて見守りましょう。

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