さっそく、同社の社内提案制度の中身を紹介していこう。
年間200件の提案で、なんと総額25万円!
1 1件提案するごとに500円もらえる
未来工業が社内提案制度を導入したのは、1977年だ。社内提案制度で有名な「元祖トヨタ」が報奨金1件10円程度の時代に、未来工業は1件提案するごとに、なんと500円。その金額の高さから、当時は「破格の報奨金」と話題を集めた。
2 どんな提案でも1件500円がもらえる
どんな提案でも構わない。「とにかく1件出すごとに500円もらえる」というのも大きな特徴だ。その前提がなければ、「名札付き蛍光灯スイッチ」なんてアイデアは、きっと誰も出さなかったはずだ。
3 毎月1件ずつ10カ月連続で出せば、5000円相当の賞品がもらえる
毎月1件ずつ10カ月連続で出せば、5000円相当の賞品がもらえる「コンスタント賞」も設定されている。
どんな提案でも毎月1件ずつ1年間出せば、仮に実現しなくても、6000円(=月500円×12カ月)に5000円相当の賞品がコンスタント賞としてもらえ、実質年間1万1000円。社員にはうれしい“お小遣い”になるはずだ。
4 提案が採用されたら、最高3万円の報奨金が別にもらえる
とにかく提案を出すだけでおカネがもらえるが、もし自分の提案が採用され、なおかつ高く評価されれば、最高3万円の報奨金が別に加算される。
先の「電話当番と連動した業務ローテーション表」の提案者にも、その報奨金が支払われた。こんな気前の良さなら、むしろヤル気にならないほうが難しいのではないか。
5 年間200件出せば、15万円の報奨金も別途支給、総額25万円に
これだけでも十分太っ腹だが、年間200件の提案を出せば、なんと「15万円の報奨金」が別途支払われる。仮に提案が1件も採用されなくても、年200件出せば、総額25万円(500円×200件=10万円に報奨金15万円)が、給与やボーナスとは別にもらえる。実際、25万円をごっそり手にするツワモノ社員も登場した。
しかも未来工業は、そもそも年休140日以上で驚きの高年収だ。それに、5年に一度は会社負担の「超豪華社員旅行」まである。
いったい、未来工業はなぜここまで太っ腹の「社内提案制度」を用意しているのか。そこには、社員のヤル気を引き出す数々の「山田マジック」が仕掛けられている。
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