
同社は、約10年前からナノ粒子の研究開発に取り組んできた。この成果の1つが正極材料で、現状の生産規模は小さいものの、大手化学メーカーに伍して大化けする可能性もある事業分野となっている。
というのも、同社は、数ある正極材料のなかで、安全性や耐久性に優れる「オリビン型リン酸鉄リチウム」(写真)で勝負に出たからだ。それも量産化する場合の採算面や将来性などを考慮して、ベトナムを拠点に選んだ。
レアメタル使わず、耐久性もウリ
リン酸鉄リチウムは豊富な資源である鉄を使うため、レアメタルであるコバルトを使用する従来の正極材に比べて資源的な制約が少ない。放電率には課題が残るものの、オリビン系という頑丈な結晶構造なので、急速に充放電しても痛みにくく、爆発事故へのリスクも小さいなど、耐久性が売り物だ。使い切ることができ、高容量で長寿命なことも特性だ。動力のバッテリー向けとして有望視される。
この記事は有料会員限定です
残り 951文字
