経済苦にあえぐ北朝鮮に変化の兆し?

新年の辞で19年ぶりの「異変」

 

平壌市内の故金日成、金正日親子の銅像。北朝鮮は経済を改革できるか

 北朝鮮の金正恩第1書記が1月1日、テレビ・ラジオ放送による肉声で伝えた新年の辞。父・金正日総書記時代の「3紙合同社説」という形から、祖父となる故・金日成主席時代のように直接話し掛ける形をとったのは、実に19年ぶりのこととなる。

1年の国家運営の基本となる今年の新年の辞では、その半分近くを経済に関する内容で埋められた。経済的な困難が伝えられる北朝鮮。経済の視点から、この国をどう見ていくべきか。

「経済強国」という言葉が7回も登場


 「宇宙を征服したその精神、その気迫で経済強国建設の転換的局面を開いていこう」。金第1書記は、この言葉を今年のスローガンとした。12年12月に打ち上げた「人工衛星」発射の成功を受け、宇宙開発で得た成果とその勢いを、実際の経済活動にも応用させようという意気込みだ。

慶應義塾大学の礒崎敦仁専任講師は「昨年、一昨年の新年共同社説では2回しか言及されなかった『経済強国』という概念に今年は7回。昨年は3回言及された『人民生活』が今年は6回も言及されるなど、経済重視の姿勢は明らか」と指摘する。

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