思考のスピードが速い人は「型」で考えている 思いつきで「もぐら叩き」するのは時間のロス

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3つ目は、「WHYを5回」。超有名で知っている人が多いにもかかわらず、実際に使っている人が少ないフレームワークです。

根本原因に対してアクションを打つ

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ほとんどの人が、目に見えている表層的な事象に対して、 Why、Why、Whyと深掘りをせずに表層的なアクションを決めてしまっています。

たとえば「コストを削減せよ」と言われたときに「オフィスの電気を節電する」とすぐに言ってしまうのがこのパターンです。たいてい目に見えている事象は表層レベルのことです。

その段階でアクションを決めてしまっては、表層部分のアクションにしかなりません。深層にまでたどり着いたアクションこそが、最大の成果をもたらします。

たとえば、体に発疹が出たときに深く考えずに塗り薬を塗るのではなく、根本原因を探していくのです。アレルギーが原因で発疹が出ることもありますし、ストレスによって発疹が出る場合もあります。

アレルギーが原因といっても、食べ物のアレルギーもあれば、何かを触ったことによるアレルギー反応の場合もあります。ストレスも、仕事のストレスやプライベートのストレスがあります。

Why、Why、Whyと繰り返して問題を深掘りしていくのです。そして、そのたどり着いた根本原因に対してアクションを打ってこそいい仕事となるのです。

木部 智之 デロイトトーマツコンサルティング合同会社ディレクター

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きべ・ともゆき / Tomoyuki Kibe

横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了後、2002年日本IBM入社。数々の炎上プロジェクトの火を消し、エグゼクティブ・プロジェクト・マネージャーに。2018年よりパナソニックのソリューションビジネスの立ち上げに従事し、2020年最年少でパナソニックシステムソリューションズジャパン執行役員に就任。パナソニックコネクトカンパニー役員を経て、2022年9月より現職。人材育成にも力を注ぎ、社内外でビジネススキルに関する研修やセミナーを実施。主な著書に『プロジェクトのトラブル解決大全 小さな問題から大炎上まで使える「プロの火消し術86」』(KADOKAWA)、『入社1年目のビジネススキル大全 』(三笠書房)など。

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