英国のEU離脱は、極めて合理的な判断だった

英トップエコノミストが予言していた「崩壊」

保守党政権の元閣僚のデビッド・ハウエルも、近著『Old Links & New Ties』の中で、英連邦は英国にとって有望だと主張した。彼は次のように力説する。

英連邦のネットワークは54の独立国(英国王を自国の国王とする16の国々と、38の共和国など)に広がっている。人口は20億人を超えており、全人類のほぼ3分の1を占める。また少なくとも机上の計算では、世界貿易の20%のシェアと、欧州を嫉妬させるほどの成長期待を持つ、経済的巨人である。

 

英連邦の成長期待がどれほど魅力的かは、どんなに強調しても足りないだろう。アジアの加盟国に限った話ではない。英連邦には近年力強い成長を見せるアフリカの国々も数多く含まれている。実際、アフリカ経済が20年ほど前の「アジアの虎」たちのように急上昇しようとしていると考える専門家は多い。興味深いのは、意外なことに、英連邦がかつての大英帝国の国々以外にも開かれていることだ。モザンビークとルワンダはすでに加盟した。ほかにも大英帝国に1度も属したことのない国々が、加盟への関心を示している。

もちろん英連邦に期待しすぎるのは禁物だ。これはEUのような形の経済ブロックではなく、自由貿易圏や関税同盟でさえないのだ。しかし、だから無意味だとも言えない。デビッド・ハウエルも強調するとおり、デジタルでネットワーク化された新世界では、国々のブロックという考え方は次第に時代遅れになりつつある。英連邦が加盟国に提供するのは、貿易を促進する一連のつながりや結びつきだ。その中核には英語という言語と、英国のモデルを基礎とする制度や法の体系が存在する。

英連邦の投資銀行や英連邦の就労ビザ、英連邦専用の空港の窓口を設けようという提案さえあった。こうしたものが大きく現状を変える原動力になるとも思えないが、英連邦の貿易増がもたらす将来性については軽視しないほうがいい。結局のところ、EUだって欧州石炭鉄鋼共同体から始まったのだ。

英国は欧州で最大の経済規模を持つ国となる

英国がEU離脱後に締結の努力をするべき協定をまとめてみよう。

・EUとのFTA
・NAFTAへの加盟
・世界のできるだけ多くの国々(中国を含む)とのFTA
・英連邦諸国との連携強化

 

このような未来像を考えるとき、英国人の多くは――それに英国以外の人々も――こんなふうに想像する。英国はひどく小さく、取るに足らない国だから、FTA交渉などできないと。それは誤りだ。英国はロシアやブラジルやインドを上回る世界第6位の経済規模を有している。英国は依然として大国なのである。

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