英国離脱議論であらわになったEUの「急所」

欧州の指導者たちも目をそらしていた

英国民投票の実施が浮き彫りにしたEUの弱点とは? (写真: ロイター/Toby Melville)

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欧州連合(EU)にかかったポピュリスト的な欧州懐疑主義の暗雲にも、一筋の希望の光が見える。ブリュッセルをはじめとする欧州の首都の多くで、高まりつつある不満にEUが応えねばならないことを指導者たちは知っている。その結果として政治的な利益がある、ということも。

その触媒となってきたのが、往々にして無意味なことの多い英国のEU離脱論議だ。離脱主義者はまったくの嘘をつくか、そうでなくとも間違いを言うことが多い。だが、この激しい論争は、EUに深く根付いた弱点を露わにした。そして欧州の指導者がこうした弱点を無視することはもうできなくなったのだ。

ポピュリスト政党の台頭も、欧州大陸全体に同じようなプレッシャーをかけている。だが、こうした政党は恐れられてはいるが政治的な信頼性には乏しい。対照的に英国の離脱主義者には、EUの主な欠点の1つに非民主主義的と思われる意思決定を挙げる政府関係者が含まれている。

「EUは民主主義を欠いている」

実のところ、EUの主だった失敗は民主主義とはほとんど関係がない。難民や移民危機による混沌、2011年のアラブの春に対する不十分な対応、その3年後のウクライナ危機、そしてロシアの自己主張を、EUの決定の下し方のせいにはできない。

だがこれらの問題が、迅速かつ決断力を持って対応する能力のないEUの欠点を浮き彫りにしているのは確かだ。さらに悪いことには、明確な経済戦略や安全保障戦略に関する合意によって問題を回避することもEUにはできていない事実を明らかにしているのだ。

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