英国、EU離脱で欧州諸国から受ける「報復」 そう簡単に抜けれると思ったら大間違い
英国がEU(欧州連合)を離脱する可能性について、他のEU諸国は信じられない思いと恐怖感とをもって見守っている。しかし同時に、彼らは報復の準備も始めている。
欧州の政府関係者やアナリストらによると、もし英国が6月23日の国民投票でEU離脱の選択をしたならば、厳しく容赦のない反応が返ってくる可能性があるという。それは、英国にならって他の国々がEUを離脱するのを防ぐためだ。
加盟国が被る痛手
言い換えると、英国はその選択の報いを受けることになる。
ギリシャの債務や移民問題やテロなど、他にも緊急の問題を抱える中、主要欧州諸国は事態の明確化を求め、国民投票後の長期間の混乱は容認しないと思われる。
ドイツのウォルフガング・ショイブレ財務相は、シュピーゲル誌で次のように語った。「残留なら残留、離脱なら離脱だ。最終的には、英国がEUを離脱しないことを願っているし、そうなるだろうと信じている。英国のEU離脱は、欧州にとって巨大な損失となる」。
ドナルド・トゥスクEU大統領は、「Breixt(ブリグジット)」と呼ばれる英国のEU離脱について、この世の終わりであるかのように話した。ドイツのタブロイド紙「ビルト」で同大統領は、「EUのすべての加盟国が痛手をこうむり、また、これまで平和を維持してきた欧州の戦後体制も傷つくだろう」と述べた。