「歯を食いしばるクセがある人」に及ぶ悪影響 歯や口の中が弱り、肩こりや頭痛の要因にも
③治療した部分が壊れる
丁寧に治療をしても、持続的な偏った力がかかると詰め物や被せものが壊れたり、取れてしまい、何度も治療を繰り返すことになってしまいます。
④肩こりや頭痛の原因となる
口を閉じる筋肉が働くと、顎関節は押さえつけられます。これが長時間になると関節への血の巡りが悪くなり、ちょうど正座していて足がしびれたときと同じように、感覚が敏感になって痛みを感じやすくなってしまいます。 顎関節周囲の筋肉への血流も悪くなるため、頭痛や肩こりの原因となるのです。
そのほか顎が痛む「顎関節症」や歯が染みる「知覚過敏」などの遠因ともなります。TCHは生活環境の変化や体調の変化、気候の変化などあらゆることがきっかけになる可能性があります。歯科医師や歯科衛生士との会話の中から見つけ出されることも多くあります。
では、普段から上下の歯を触れ合わせる癖がある人はどのように対処したらいいでしょうか。
「認知行動療法」で治療が可能だ
まずは、リラックスしてみましょう。きっかけとして
・歯を離す
・脱力する
・口を開ける
などと書いたメモ紙を目につくところに貼ってみることから始めてみましょう。普段歯と歯が触れ合っている癖があるとわかったからといって、「癖を治そう!」「気をつけなくちゃ!」と構えなくてもいいのです。無理に意識しすぎると、かえって力が入りすぎて疲れてしまいます。
TCHの基本的な治療方法は「認知行動療法」です。自分自身が歯を接触しているということを自覚して、構えすぎず、無理のない範囲で歯を接触させないようにすることです。
パソコン作業が多い方はパソコンの画面横、ご家庭の中ではキッチンや冷蔵庫、勉強の合間に目につくように机の前、などなど日常生活で目にしやすい場所に貼るといいでしょう。気づいたら、ため息をつくように息を吐き、顔や肩の力を抜きましょう。
メモを見て力を抜く、これを繰り返すことで歯が触れ合っていると気づき、TCHから解放され、治療しても変わらなかったさまざまなお口の悩みや慢性的な頭痛や肩こりが解消されるかもしれません。
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