安倍氏が変われば、日本が変わる

日・中・韓で見た歴史問題

実際目立つのは過激な一部の人たちだが……

「ああ、またこのおじさんか……」

ところ変わってここはソウルの日本大使館の前。韓国の国旗の鉢巻を頭に巻いて、日章旗をもみくちゃにしながら怒りのパフォーマンスをするおじさん。この人、米国産牛肉輸入反対デモのときも、確か8年前の教科書問題で炎上したときも同じおじさんが韓国中のメディアに出ていたけどな……。

「反日ムードが強いから、今は旅行を控えよう」と言っている実情を知らないテレビのニュースを尻目に、本日もロッテ百貨店は日本人観光客で満杯である。そして仁寺洞の道端のアイスクリーム屋では愛想のいい爽やかなお兄さんが、大阪から来たとおぼしきオバサン軍団と談笑にふけっている。

最近の喜ばしい兆候として、政治の対立と民間の交流が徐々に切り離されてきている点がある。一昔前のように国vs.国で炎上したら果てしなく凍りつくのではなく、「まぁ、それはそれとして、経済・民間交流はお互い得するから続けよう」というのが国民の大多数だ。実際、両国間の緊張が高まった9月でも、ソウルで行われた日韓商談会は満杯の活況を呈した。

少し前にとあるネット記事で、韓国で服役して韓国人、中国人受刑者と仲良くなったというお姉さんの記事が載っていたが、インタビューの最後で「中国で日本がモノを作って、韓流スターが日本で商売して、日本製品を韓国がたくさん買っている時代なのに、人生に一ミリも影響しない小さな島の問題で大騒ぎして、、そこんとこ、ヨロシクって感じかな」と語っていた。

この“そこんとこヨロシク”という軽い一言ではあるが、非常に重いインプリケーションを含んでいる。

歴史認識問題は国vs.国の対立ではない

私は歴史認識問題は、単純に国家間の対立という軸で燃え上がるべきでないと思う。国家の指導者や政治家が国民の大多数の総意を代表できておらず、各国の中にさまざまな異なった見解が混在しているのに、国際社会での国益よりむしろ、近視眼的な支持層からの票を狙ったポピュリズムに走るからだ。

そもそも歴史認識問題は憲法改正問題、再軍備問題、領土問題、外交問題、何より自身の支持基盤と選挙での当選という“自分の仕事”と密接に結び付きうるので、“政治的な歴史認識”が事実および真実から大きく乖離することを知っておかなければならない。政治家およびその御用学者が口にする“歴史認識”を解釈するメディアリテラシーを持ち合わせていなければならないし、少なくとも私たちはそんなものに巻き込まれたくないものだ。

歴史認識をめぐる葛藤は、日本と近隣諸国が仲たがいすることで得をする一部の人たちに対し、“国際的に仲良くやっていきたい人たち”が連帯して対応できたらいいのに、と切に思う。

双方の国に数多く存在する、“一部の過激ぎみな人たち”同士のもめ事に関係なく、仲良くやっていきたいと思っている大多数の一般人のプラットフォームを強化していくべきだし、この方向性を、これをお読みいただいている皆様と一緒に共有していきたい。

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