舛添騒動の影響は大丈夫?「地域医療構想」

都民の健康を守る医療提供体制はどうなる

釈明会見を繰り返す舛添都知事(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

政治資金の公私混同疑惑に揺れる東京都の舛添要一知事。このせいというか、おかげというか、舛添都知事が答弁する東京都議会はいつも以上に注目が集まっている。議会のインターネットライブ中継にアクセスが集中し、ダウンするほどである。

舛添都知事を支持しない、答弁に納得できない、という声は多数に上るが、それにとどまらず、この疑惑の解明に多くの時間を割かざるをえない状況になってしまい、都政の重要課題がおろそかになるという副作用を懸念する声も高まっている。

佳境を迎えた地域医療構想の策定

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ただでさえ、東京都下で深刻な待機児童問題への対応は待ったなしだし、首都直下型地震に備えた防災対策も欠かせない。2025年に団塊世代が75歳以上となって医療や介護のニーズがより一層高まることが予見できるのだが、東京都下で将来足りなくなると見込まれる病院や介護施設の体制整備のメドは立っていない。都知事は、金曜日の午後から都庁を離れて別荘に行く余裕などないほどの行政課題を抱えている。東京都を巡る諸課題については、舛添都知事が当選した2014年2月の都知事選挙時に記した拙稿「都民のための東京都知事選の争点入門」にまとめている。約2年前に執筆したが最近書いたものとしてお読みいただけるほど、事態は変わっていないのは、何とも皮肉である。

特に、目下重要な時期を迎えているのは、将来の東京の医療である。より具体的に言えば、東京都で「地域医療構想」の策定が佳境を迎えており、来月にも策定された「東京都地域医療構想」が都知事に答申される予定となっている。案文はすでに出来上がっており、今月にもパブリックコメントを実施しようとしている。

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