舛添要一・東京都知事の問題が世間を賑わせています。高額海外出張や、家族旅行中に少し会議をやったからといって、その分を公費で落としたりしていることが発覚し、知事は苦しい弁明をされています。
まあ、「法律上、あるいは都で決めている制度上は、問題ない」とおっしゃるのでしょうが、曲がりなりにも年収2500万円以上も保障されていて、退職金も4000万円はくだらない都知事がこともあろうに、家族旅行すら自腹を切っていない、というのではとても都民は納得しないでしょう。まして、「海外出張にファーストクラスで行く必要があるのか?」という点については、諸外国の基準からみても甚だ疑問であると言わざるを得ません。
というのも知事ではありませんが、ルービンが財務長官だったころ(1995~1999年)、よく日本に来ていましたが、私の知る限りそれはすべてエコノミークラス。アメリカの財務長官より東京都知事の方が偉いのかよ、と都民である私は素直に思います。
上限なしで、シアトル自腹視察をしたすごい町長
こういう話が出てくると思い出すのは、ワタクシが一緒に仕事をさせて頂いた藤原孝・前紫波(しわ)町長(岩手県・盛岡市からJRで20分ほど南にいったところにある町)のことです。
今の「オガール」(不良債権化していた町保有の土地を、官民が補助金に頼らず複合施設として大成功させた場所)をつくるための様々な仕掛けが必要で、サステイナブルかつ最先端を行くオーガニックによる農業や、それをアレンジするファッショナブルなレストランなどが勃興していたシアトルを見て頂かないとこれからの紫波町のイメージができません・・・ということで、シアトルまで出張して頂いたのです。
シアトル市長にアポもいれましたし、もちろん立派な公務ですから当然経費でお越しになるものと考え、紫波町の規定による宿泊費はどの程度なのか、と役場に問い合わせていたわけです。
ところが、藤原さんは「気にするな。行くならば超一流をみなければならないのはわかっている。それは間違いなくかなりの金額になるだろう。役所の規定はいろいろあるが、せっかく君が案内してくれるのだから、お勧めの旨いワインを飲んで旨い飯を食いたいから今回は自腹で行くから上限はなし!」とおっしゃるわけです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら