トランプ大統領「誕生リスク」を検証してみた

人気は本物だがあまりにも予見不可能すぎる

米大統領選まであと半年。トランプ氏は共和党候補として地位を固めた(写真:AP/アフロ)

それにしてもビックリしましたな。大型連休中の5月3日、インディアナ州予備選挙が終わってみたら、テッド・クルーズ上院議員とジョン・ケイシック知事が相次いで共和党大統領候補予備選挙から撤退した。これで残るは不動産王のドナルド・トランプ氏ただ一人となり、7月の党大会を待たずして事実上の共和党候補としての地位を固めた。

おいおい、冗談じゃないぞ。英国のEU離脱とか中国経済の減速とか、国内では熊本地震とか、心配事はほかにもいっぱいあるというのに、このうえ「トランプ大統領誕生」というリスクまで折り込まねばならないのか。フィリピンの大統領はともかく、アメリカの次期大統領の政策が予見不可能では、投資環境としては大マイナスになってしまう。

英国のオッズでもヒラリーとの2強戦い

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「もとがネゴシエイターだけに、意外と柔軟に成果を残す大統領になるのでは」といった意見もよく耳にするが、政治経験ゼロ、離婚3回、破産4回、暴言が売りの人気テレビタレントがどんな大統領になるのやら。俳優出身のロナルド・レーガン大統領も、カリフォルニア州知事を2期務めていたのだから、一緒にしては失礼というものだ。さらにトランプ氏には、政策スタッフやアドバイザーがどの程度揃っているのかも未知数である。

差し当たって、「トランプ大統領誕生」の確率はどれくらいあるのか。こういうときは、アメリカ以外の国のオンラインカジノがもっとも参考になる。政治評論家やジャーナリストとは違い、ギャンブラーにはバイアスがない。おカネを賭ける人たちが、いちばん真剣に客観的に考える。そこで下記は、パディーパワーという英国のブックメーカーが発表している直近の米大統領選オッズである。

① ヒラリー・クリントン(民・前国務長官)1/3 =1.33倍
② ドナルド・トランプ(共・経営者) 5/2 =3.5倍
③ バーニー・サンダース(民・上院議員)20/1 =21.0倍
④ ジョー・バイデン(民・副大統領)66/1 =67.0倍
⑤ ポール・ライアン(共・下院議長)90/1 =91.0倍
⑥ ミット・ロムニー(共。2012年大統領候補)150/1 =151.0倍
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