そしてようやく、欲しいスタンプを聞かれました。「承認期間があるので1~3日間待ってね☆」という言葉とともに、アプリを消すな、タイムラインの共有範囲を変えるな、などの細かな指示が、相変わらず優しい文体で送られてきます。
Yuiのタイムラインを見ると、「スタンプありがとう!!」といった書き込みが5日間で180件近くありました。投稿している中には、あきらかに小学生や中学生のアカウントもあります。
そして、5日経った現在、いまだにスタンプはプレゼントされません。
「LINE@」とは、情報発信やビジネスに使えるアカウントです。店舗や企業の利用がメインですが、個人でも無料で取得することができます。自分のLINEアカウントを使わず、プレゼント専用のアカウントを取得している「スタンプ係」は、トークの口調がビジネスマンのように理路整然とし、とても丁寧でした。
スタンプ係は、スタンプか着せかえをくれるといいます。URLのサイトにあるバナーから会員登録をするように指示してきました。バナーをタップすると、あるゲームサイトへの会員登録ページへと誘導されました。登録を済ませ、指示どおり登録画面のスクリーンショットを送ります。
「確認作業に入りますので、お待ちください」というトークを最後に5日経ちましたが、いまだにスタンプはプレゼントされません。
「無料プレゼント」のプロフィール画像は、LINEキャラクターがあしらわれています。特に拡散の指示もなく、「欲しいスタンプを教えてください♪」と問われたため、LINEクリエーターズスタンプを指定しました。すると、無料のメールマガジンを2つ登録するように指示され、リンクが送られてきました。指示どおりメールマガジンの購読を登録し、それぞれの登録完了メールのスクリーンショットを送ります。
なんと、本当に有料スタンプをもらえました。しかも、このキャンペーンは毎月行っているので、またよろしくとあいさつがありました。
スタンププレゼントの代償は……
さて、各ケースの仕組みを調べてみました。ケース1の「Yui」の目的は、アプリのアフィリエイトです。アフィリエイトとは、自分以外の人に商品を紹介すると、アフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)から報酬を得られる仕組みです。ピンとこない人は、ブログなどでページの横に張られているバナー広告や、記事に張られている商品リンクを思い出してみてください。あのバナーやリンクもアフィリエイトのひとつで、誰かがクリックしてサイトを閲覧したり、実際に商品を購入したりすると、ASPからサイトの運営者に報酬が支払われるのです。
Yuiはゲームアプリをインストールさせるアフィリエイトに参加していました。こうしたアフィリエイトは、実際に起動した時点で報酬が支払われるため、起動後の画面を要求したのです。
今回の報酬金額が特定できなかったのですが、大手ASPの場合だとゲームアプリひとつにつき200~300円の報酬が手に入ります。今回Yuiは4つのアプリをインストールさせたので、800~1200円の儲けです。有料スタンプをプレゼントしたとしても、120円のスタンプなら、680~1080円の儲けです。
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