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円急落、国債暴落、金利大暴騰の恐怖も 過度な金融緩和政策のリスク

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金融取引は瞬時にできるし、レバレッジをかけられる。そして思惑で動く。だから、流出が始まると、円安がさらに進む。それがさらに資金流出を加速させる。財政状況はイタリアより悪いので、国債市場への影響は大きいだろう。

だから、経済にとって致命的なことが生じる可能性がある。実は、ユーロ危機におけるイタリアの場合がそうだった。それまで比較的安定的に推移していたイタリア国債の利回りが突如暴騰したが、この間にイタリアの実体経済に大きな変化が生じたわけではなかった。何が引き金だったか、いまだにはっきりしない。ただ、97年まで2割程度だった外国人保有比率がその後高まり、11年には4割程度まで上昇して不安定性を増大させたことは事実だ。

日本のメガバンクは、すでにこのリスクに対応して、保有国債の期間を短期化している。一方、地方銀行保有の国債は期間が長いものが多く、金利上昇に対して脆弱だ。外国人投資家が一斉に売りに走った場合、日銀がいくら買い上げても追いつかない可能性がある。これまでは、日本国債に対する売り投機はすべて失敗したが、今後は分からない。

また第2段階に入った円安は、インフレの反射である側面が強いので、円の実質価値が下落するわけではなく、輸出は増えない。

日銀引受けが行われると、政府への信頼が崩壊して金利が高騰すると言われることもある。しかし、金利高騰も、インフレの反映である名目金利の上昇にすぎず、外国から資金を流入させることにはならない。

いまの日本経済は、薄氷の上を歩いているようなものだ。きわめて慎重な運営が求められている。

(週刊東洋経済2012年12月22日号)
記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

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