不倫は「インフルエンザ的なもの」と心得よう 「不倫ワクチン」提唱者・坂爪真吾氏の新提案
不倫する人は、どんな思いで一線を踏み越えてしまうのでしょうか? 自分自身や配偶者の不倫を防ぐために、何かできないのか?
そんな悩みに対して、「不倫はインフルエンザのような『感染症』であり、社会生活を営み、他者と接触する以上避けられないもの」と語るのが、性の問題に取り組んできた坂爪真吾さん(一般社団法人「ホワイトハンズ」代表理事)です。
昨年8月に出版した『はじめての不倫学』(光文社新書)では、社会学の観点から不倫の予防と回避策を検討しています。坂爪さんによると、不倫を経験した人の多くが、「まさか自分が不倫をする(される)とは思っていなかった」と、口にするそうです。つまり、浮気願望が強くない人でも、ある日突然、インフルエンザに感染するように不倫に陥ってしまう可能性があるということです。
一夫一婦制度に内在している矛盾
誰にでも不倫に感染する可能性があるならば、自分や配偶者の発症リスクを減らすためにどうすればいいのでしょうか? 坂爪さんに聞きました。
「そもそも生物学的に見ると、人間は本来、一夫一婦ではありません。ただ、もしも一夫多妻制になると、人気がある一部の男性に女性が殺到して、大多数の男性が余るという事態が生じてしまいます。自然には反しているけれど、社会の秩序を崩さないために、しかたなく一夫一婦制度を敷いているという矛盾がそもそも社会にあるんです」
坂爪さんによれば「生物の世界では不倫は日常茶飯事」のこと。ほ乳類で一夫一婦制を取っている種は全体のわずか3%しかいないそうです。
女性の中には、「自分が女として魅力的であれば夫は不倫なんてしないはず」と思う人もいるかもしれません。妻が女性としての魅力を磨くことで、夫の不倫を防げるのでしょうか。