シャープの命運は銀行に握られた 財務内容から今後のシナリオを探る

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その半年後である2012年9月の決算も見てみましょう。もちろん、売上高も減少していますが、注目すべき点は、「四半期純損失」です。半年の間に△3875億円もの巨額損失が出てしまったのです。当然のことながら「利益剰余金」も、ついに△1331億円とマイナスに転じてしまいました。

シャープは平成24年9月の中間配当で、1951年以来61年ぶりの無配になったと話題になりましたが、その理由はここにあります。企業は原則的に利益剰余金からしか配当することはできませんから、利益剰余金がマイナスになりますと、もう配当はできません。

資本剰余金を取り崩して、利益剰余金に入れて配当するという手段もありますが、シャープは業績も悪化していますから、株主に還元するものがなくなっているという状況なのです。

もう一つ、無視できない点があります。平成24年9月末の時点で、純資産合計がさらに減少したことから、ついに自己資本比率が10%まで落ちてしまったのです。自己資本比率は、一般的にはシャープのように設備等の固定資産を多く必要とする業種ですと20%以上あることが安全性の目安となります。

10%以下になると、金融以外のどんな業種でも過小資本ですから、シャープはすでに中長期的な安定性という観点からは、かなり危機的状況に追い込まれているということです。言い方を変えますと、後の四半期で同じくらいの損失が出てしまうと、債務超過に陥る可能性があるのです。債務超過とは純資産がマイナスとなることで、利益剰余金のマイナスが大きくなった結果、純資産全体もマイナスとなってしまうことです。

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