ワシントン・ポストに巨額広告が集まるワケ

ベゾス流改革が実を結びつつある

「こういったコンテンツは、深い調査が必要だが、編集サイドのワシントン・ポストは、深く掘り下げた記事も扱っている。したがって、我々がワシントン・ポストの成果を、ある程度資金があって、新しいことを試したいマーケター向けのプログラムに利用するのは、自然な流れだ」(チグライクス氏)

ワシントン・ポストは、ニューヨーク・タイムズのようなパブリッシャーと張り合おうとしている。NYTは、2年前に米テレビドラマ「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」で使った女性囚人に関するネイティブ広告で視聴回数を稼いでおり、こうしたジャーナリスト流広告の先駆者だ。

何年にもわたって、ワシントンDC地区限定の広告チャネルともっぱら見られてきたが、WPブランドスタジオは、編集サイドが成し遂げたのと同じように、全米を対象とする野望を実現しつつある。なお、ワシントン・ポストのWebサイトへのトラフィックは、この1年間に急増し、月間ビジター数は5200万人から7300万人になった。

3年前に結成されたWPブランドスタジオ担当チームは、アカウント管理者、クリエイティブストラテジスト、製品開発者、動画スペシャリスト、編集者、ライターなど、約50人のメンバーがいる。ただし、開発者が編集と広告を掛け持ちしているので、チームの規模は変動する。それでも、ニューヨーク・タイムズにはまだ後れをとっている。ニューヨーク・タイムズの広告制作部門「Tブランドスタジオ」は、90人以上のスタッフを抱え、2013年12月に設置されて以来、広告主とともに151を超えるキャンペーンを展開してきた。

ベゾス氏の改革の賜物

「このサイファイのキャンペーンは、アマゾンの創設者で最高経営責任者を務めるジェフ・ベゾス氏による買収から生まれた、我がチームのお披露目パーティーのようなものだ」と、WPブランドスタジオの責任者であるグラナスティン氏は言う。ニュースサイト「スレート」のカスタムコンテンツ担当チームに属していた同氏は、昨年、WPブランドスタジオに加わった。ちなみに、チグライクス氏の古巣はウォールストリート・ジャーナルだ。

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