大学規模が、学生の就活格差に 学内企業セミナーに見る、企業招致の現状
筆記対策を強化する学校が増加
最後に2014年卒学生支援で目立つ強化施策を、フリーコメントの中から引用してみたい。
まず目立つのは筆記試験対策だ。多くのキャリアセンターが強化しており、「本学の内定率が低い理由は、筆記試験になかなか合格しないからである。11月より、国語と数学の補講を行う予定である」「国語力強化(読解・文章作成)のための講座実施」というコメントもある。
個人面談によるサポートも重視されている。「学生タイプに応じた支援強化」はどのキャリアセンターでも課題になっており、学部学科別の違いも大きい。そこで「学科別に出向いての出前ガイダンス」を実施するキャリアセンターもある。
キャリアセンター単独の就職支援には限界がある。そこで教員やOB・OGとの協力体制を構築する施策も多い。
「教員の意識改革」「各ゼミと就職課とのタイアップ」「教員向け就職の流れ説明会を行い、全学的な協力体制の構築」「演習担当教員との連携」「学生の就職活動状況等をキャリアスタッフ(事務)と指導教員が共有するサポートシステム(電子カルテ)の構築強化」「学部との連携、特に教員による学生への声かけ、卒業生との連携、保護者との連携」などの声がある。
OB・OGや内定取得済み4年生を活用する施策も多い。「4年生(内定者)との座談会」「OG等社会人から直接話を聞く機会を設け、仕事に対する理解を深める」「OB・OGとの交流」などのコメントがある。
これまでの強化施策では「面接対策」「ES対策」「グループディスカッション対策」など「対策」がつく項目が多かった。学生個人の「就活という戦闘」で役立つスキル向上というニュアンスが強かった。今回の調査では「支援体制」にかかわる施策が多い。どうやらキャリアセンターが戦闘支援にとどまらず、支援体制という戦略に足を踏み入れたように感じる。
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