大学規模が、学生の就活格差に 学内企業セミナーに見る、企業招致の現状

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ほとんどの大学が既卒者の就職支援を実施

政府は「大学既卒者の卒業後、3年間は新卒扱い」と経済界に要請を出している。HR総研の調査では、新卒扱いとして門戸を開いている企業は多いが、実際に既卒者を採用した実績を持つ企業はとても少ない。

大学にとっても未内定のまま卒業した既卒者への対応は、大きな課題になっている。そこで既卒者就職支援について聞いたところ、「すでに実施している」(93%)と大多数の大学が取り組んでいる。また「今後実施する予定」(2%)もある。

ただキャリアセンターへの取材でも、既卒者への支援の限界を指摘する声を聞くことが多い。そもそもキャリアセンターは忙しい。3年生のキャリア指導と4年生の就職支援が重なっているし、3年生が就活を始める12月になっても何割かの4年生は未内定だから、12~3月までは3年生と4年生の就職支援が重なっている。

学生はキャンパスにいるが、既卒者はキャンパスにいるわけではない。学生は学内専用ナビを使えるが、既卒者はアクセスできない。それに未内定のまま卒業した者の多くはキャリアセンターを使ったことのない者が多く、連絡先がわからないということも多い。

やはり、大学の既卒者支援には限界が感じられる。学生への就職支援でハローワークがキャリアセンターに協力しているが、既卒者ではさらなる協力体制が必要だ。

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