SNSユーザーの43%は「元サイト」を知らない 認知率が最低なのはライフスタイル分野

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新しい体験を配信する新しいブランドもまた、素早く信頼を築き上げることができると、ケントCEOは指摘する。「読者からの支持を得られないのは、エバーグリーンコンテンツ(いつでも読める内容のコンテンツ)や、コンテンツファーム(訪問者を増やして広告収益を得るために、品質の高くないコンテンツを大量に作成・配信するサービス)、クリックベイター(タイトルは目立つが不正確な記事を配信するサイト)だ」。

小さなパブリッシャーも苦労している。彼らは、人々がフィード内で見るものを決めるうえで大きな役割を果たしているフェイスブック上で実験できるリソースが少ない。たとえば、いまの主流は動画だが、規模が大きく潤沢な資金を持つパブリッシャーにとってさえ、動画制作には費用がかかるし、上手く使うのは難しい。

ライフスタイルカテゴリはブランド認知が少ない

ブランド認知もまた、主題カテゴリによってばらつきがある。ブランド認知が高いのは、全国ニュースやスポーツで、回答者の61%が「自分が読んでいるブランドを認識している」と答えている。ブランド認知が低いのはライフスタイルの52%で、その理由はおそらく、こうしたコンテンツの多くがエバーグリーンコンテンツだからだろう。それぞれのカテゴリには、さまざまなパブリッシャーが含まれており、そのブランド認知は個々で大きな差があると見られる。

「馴染みのないサイトのコンテンツでもクリックする」と回答した人は、全体の40%にのぼる。このデータは、人々がパブリッシャーを発見するのにソーシャルメディアが一役買っていることを示している。ただし、12~19歳の年齢層では、馴染みのないコンテンツをクリックするのは19%に過ぎない。一般的なイメージと反して、若者は意外と保守的なのだろう。

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