SNSユーザーの43%は「元サイト」を知らない 認知率が最低なのはライフスタイル分野

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人々がソーシャルメディアで過ごす時間が増えるにつれ、パブリッシャーたちは、自社サイトを人々が訪問することが減るのではないかと懸念してきた。自社サイトは、ユーザー・エクスペリエンスをコントロールし、読者のデータを集め、収益につなげることが可能な場所だ。

DCNの調査結果によれば、人々がオンラインでメディアのコンテンツに触れるのは、パブリッシャーのサイトやアプリ(35%)、検索エンジン(31%)、ソーシャルメディア(34%)と、それぞれがほとんど同率となっている。

本サイトを訪問する人が69%もいる

しかしソーシャルメディアには、パブリッシャーの「発見」を促すチャンスが潜んでいるようだ。ソーシャルメディアで記事を読んだ後、パブリッシャーサイトを訪問している人が69%もいるのである。

この調査からはさらに、スナップチャットのパブリッシャー向けセクション「ディスカバー」についての興味深い結果も明らかになった。ディスカバーは2015年にローンチされて以来、このアプリが若年層の読者の間で人気になっていることにあやかって、収益増加につなげたいと望むパブリッシャーたちの関心を惹いているのだ。

DCNの調査結果からも、フェイスブックの「インスタント記事」やTwitterの「モーメンツ」と比べて、スナップチャットのディスカバーに載っているコンテンツの方がよく読まれる傾向があることがわかる。20分以上記事を読んで過ごすと答えた人の割合が、スナップチャットのディスカバーを利用している場合は32%だったのに対し、フェイスブックのインスタント記事では28%だった。

DCNは、マギッド・リサーチとともに大規模調査を行い、ソーシャルメディア経由の配信がパブリッシャーのブランドに与える影響に加え、多様なソーシャルメディア・サイト上におけるパブリッシャー・コンテンツに対する消費者需要について調べた。DCNとマギッド・リサーチは2016年3月、自宅にインターネット接続を持つ米国内在住の12~54歳の回答者1000人を対象にオンライン調査を実施。「2016 DCN Content Distribution Impact Research」と名付けられた調査報告書は、DCNメンバーに限定公開されている。

Lucia Moses(原文 / 訳:ガリレオ)

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DIGIDAY[日本版]編集部

2015年9月1日にローンチした「DIGIDAY[日本版]」を運営。同サイトでは米「DIGIDAY」が日々配信する最新のデジタルマーケティング情報をいち早く翻訳して掲載するほか、日本国内の動向についてもオリジナル記事を配信している。メディアジーンが運営

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