グーグルの新チャットアプリは何が凄いのか

人工知能が解析し、返信候補文を自動生成!

「アロ」では絵文字が利用でき、画像やアニメーションを添付できる(著者撮影)

5月18日、米国カリフォルニア州マウンテンビューで開催されたグーグルの年次開発者イベント、「Google I/O 16」において、グーグルはAIの技術を生かしてわれわれの生活を進化させる「グーグル・アシスタント」を披露した。グーグルアシスタントの活用事例のひとつが、据え置き型の音声認識デバイス「グーグル・ホーム」。そしてもうひとつが、ここで紹介するチャットアプリ「アロ」だ。Andoid、iOS版ともに今年夏ごろのリリース予定だ。

飽和状態のメッセージアプリ市場

すでにモバイルで対話を行うためのメッセージアプリ市場は、非常に激しい競争の下にある。日本ではLINEが主流で、コマースや音楽サービスなど、生活への浸透を強めている。フェイスブックのメッセンジャーやWhatsAppも人気がある。フェイスブックは、メッセンジャーを友人同士あるいはグループ向けのコミュニケーションツールから、2016年の開発者会議において、企業の対話型のサービス提供手段へと進化させた(関連記事はこちら)。

アップルはiMessageを提供している。iPhone・iPad・Macを横断的に、追加アプリ不要で、電話番号をそのまま利用できるという手軽さ、そして強い暗号化をそのメリットとして強調しているが、アップルユーザー間のみでのコミュニケーションであり、世界的に見ればスケールに欠ける。

米国では若年層を中心に、Snapchatが人気だ。また、TwitterやInstagramなどのSNS系アプリにもメッセージ機能が備わっており、すでに手元には非常にたくさんのメッセージ環境がそろっているのが現状だ。そのため、ユーザーは複数のツールを使い分けている。たとえば、家族とはアップルのiMessageを使い、より親しい友人とはLINE、仕事関係の人とはフェイスブックメッセージ、というように、相手や目的に適したアプリを選んできた。

グーグルがこうした環境に改めて参入するハードルは非常に高い。しかし、アロは単なるメッセージアプリではない、使いたくなる魅了を持っていた。

アロを紹介する前に、グーグルがこれまでに提供してきたメッセージサービスを振り返っておこう。

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