【アップル新製品】結局なにがすごい?買い替えは必要なの?《M5チップ搭載》で一新された「MacBook Pro」「iPad Pro」「Apple Vision Pro」を解説

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製品3つ
M5チップを搭載したMacBook Pro、iPad Pro、Apple Vision Proについて解説する(筆者撮影)
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アップルが2025年10月に発表したM5チップは、明確な戦略的意図を持って設計されたプロセッサだ。

MacBook Pro、iPad Pro、そしてApple Vision Proという3つの異なるカテゴリーの製品に同時投入されたこのチップは、今後数年間のコンピューティングトレンドを大きく変えるだろう。

AI処理能力が付加価値、製品選びの源泉に

現在のパソコン市場では、CPUの処理速度が少しばかり向上したところで、ユーザーが体感できる違いは限定的だ。ウェブブラウジングやオフィス作業といった日常的な用途では、数年前のプロセッサでも十分な性能を発揮するからだ。

1980年代から90年代にかけてのパソコン黎明期、CPUの処理能力が低いことがアプリケーションの限界を生み出していた。

当時は、プロセッサの高速化がそのままパソコンの価値向上を意味した。現在の成熟したデジタルデバイスにおいて、あの時代ほどの劇的な進化速度は感じられないかもしれない。

しかし、AI処理能力という新たな軸においては、まさに同様の現象が起きようとしている。

最新のOSやアプリケーションに組み込まれたAI機能は、それと気づかずに使っているものも含めて、より効率的に、より高速にAI処理をこなすプロセッサによって劇的に改善される。

写真の自動分類、音声認識、リアルタイム翻訳といった機能は、処理速度が向上することで質的な飛躍を遂げている。ただし、本当の価値は、これから登場する新世代のAI活用アプリケーションにある。

動画や音声の分析処理、あるいは画像や動画などの生成処理において、M5チップは1年前のM4に比べて2〜4倍もの性能向上をもたらす。しかし、これで十分というわけではない。

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