日経平均、1カ月ぶりに1万7000円を回復 米利上げを意識、為替は1ドル111円台に

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 5月30日、東京株式市場で日経平均は4日続伸。終値は4月27日以来、1カ月ぶりに1万7000円台を回復した。写真は東京証券取引所で2013年6月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 30日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日続伸。終値は4月27日以来、1カ月ぶりに1万7000円台を回復した。米早期利上げ観測を背景に、為替が1ドル111円台まで円安方向に振れたことを好感した。日経平均は高値引けとなった一方、今晩の米英市場が休場のため取引参加者は限られ、東証1部の売買代金と出来高は今年最低となった。

消費増税をめぐっては、延期方向で市場の織り込みが進んでいるとの見方が優勢となっている。国内要因としては2次補正予算や衆参同日選の有無などに投資家の関心が向かう中、前週末のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演後に、早期の米利上げが意識され、ドル高/円安が進行したことが支援材料となった。

取引時間中はトヨタ<7203.T>や日産<7201.T>、富士重<7270.T>など自動車株が強含みで推移。業種別で輸送用機器の上昇率はパルプ・紙に次ぐ2番目の高さとなった。電子部品株もしっかり。直近の米アップル<AAPL.O>株が戻り歩調にあることが追い風となっている。

ただ全体相場は売買が低調で、先物主導の展開が続いた。「相場が変わり底上げに向かうのであれば、出遅れ感があった銀行株や鉄鋼などが真っ先に買われるはずだが、そうはなっていない。薄商いを狙って買い仕掛けが入っている印象もある」(内藤証券・投資調査部長の田部井美彦氏)との声も聞かれた。

個別銘柄ではアインホールディングス<9627.T>がストップ高を付けた。27日発表した2016年4月期の連結営業利益は前の期に比べ27.7%増の146億円。従来の会社計画134億円を上振れて着地したことを評価した。16年5月期業績予想の上方修正を発表した日本エンタープライズ<4829.T>もしっかり。

半面、キッセイ薬品工業<4547.T>が続落。開発中の脊髄小脳変性治療薬について、追加臨床試験の実施を決めたと発表した。今年度中の承認申請を目指してきたが、さらなるデータの蓄積が必要と判断。これを失望した売りが出た。

東証1部騰落数は、値上がり1534銘柄に対し、値下がりが307銘柄、変わらずが114銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      17068.02+233.18

寄り付き    16973.72

安値/高値   16910.19─17068.02

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1366.01 +16.08

寄り付き     1359.48

安値/高値    1353.37─1366.53

 

東証出来高(万株) 159773

東証売買代金(億円) 15604.5

 

 

(長田善行)

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