③ 統一期(Norm)
混乱を乗り越え、共通の規範や役割ができ上がります。個人の思考や行動の特性を理解しあい、自身の役回りを認識してどのように動くべきかに気づくことで、そうなっていきます。目標がしっかりとメンバーに共有され、チームとして従うルールが定着する段階です。それぞれの持ち味が生かされてくる状態がベストです。
④機能期(Perform)
チームが機能して成果が生まれます。成功体験ができ、リーダーから言われなくてもメンバーが自律的に動き、更に成果が生まれる状態です。統一期では、リーダーによって規律やルールが提示されましたが、この段階ではチーム自ら規律を生み出します。
この成長の段階は、すべてのチームが必ず通るもので、どこかの段階を飛ばして、成果を出すチームにはなれないと言われています。残念ながら、混乱期を避けて機能期に行くことはできないのです。
混乱期の乗り越え方が「カギ」になる
実は、混乱期をいかに乗り越えるかが、成果の出るチームになるための最重要ポイントと言っても過言ではありません。下手に事なかれ主義だとぶつかり合うことを恐れてしまい、本音では不満や不信感が渦巻くため、機能期での成果が低くなってしまうのです。表面上は仲良く問題がないかのように振舞っておきながら、飲み会やネット上で不満爆発などというのは最も避けたいところです。
とはいえ、メンバーがいがみ合いになり、まともなコミュニケーションもとれない程に混乱してしまったら、しこりが残り、統一期や機能期の前にチームが崩壊してしまいます。混乱期をできるだけ早く、さっぱりと乗り越え、チームが自律的に動けるような状態にすることが「チームビルディング」です。
これは管理職など役職者だけが知っていればいいというわけではありません。仕事に限らず、学生のサークル活動、PTA活動、ボランティア、地域貢献活動など人が複数集まって共通の目的を持って動くときには必ずこの混乱期が起きるからです。
チームビルディングというと、懇親会や合宿など仕事から離れた場でお酒の力を借りてぶっちゃけトーク……というイメージを持たれる人もいるかもしれませんね。しかし、それによって表面的には仲良くなったとしても、後から違いが見つかったときに「こんなはずではなかった」ということもありえます。仕事への考え方、価値観、個人の事情などを意識的にぶつける場を持つことで、効果的に混乱期を作り出したほうが、後々の意識の違いの発覚を避けられます。
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