ドケチの日銀がケチになり円安進行!? マーケットから見た政局の注目点

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総選挙の政治的な注目点は、これがレースなら、頭(第一党)は自民党で固いとして、何馬身離して勝てるかだ。民主党のタイムオーバー的大敗は確定的として、自民党が単独過半数を取るか、そうでない場合でも、自公で過半数を取れるかということだ。

そして、これは、「第三極」のレースぶりにかかっている。本欄では、政治の予想はしないが、野田政権の背後に控える官僚達にとっても、「第三極」がどれだけ取るかが最も気になるはずだ。

国のハンドルとブレーキは官僚、アクセルは日銀が握る

さて、マーケットの側から、日本の政局を見るとどうなのか。
よく、株価や為替レートを語るのに政治の話から入る人がいるが、「日本の政局」は、通常、それほど大きなファクターではない。株価の反応からみるなら、「日本の首相交代」よりも「アメリカの雇用統計」の方が大きいくらいのものだ。

国のハンドルは(それに、大きなブレーキも)官僚が握っており、国会はタクシーの客どうしの口げんか、政権交替といえども座席の入れ替わりくらいのものでしかない。ちなみに、この車のカーナビは、客からは見えにくい方向に向けて設置されている。

しかし、政治家様は、一応は客の立場なので、運転の加減に影響を与えることがある。今回は、通常よりもその可能性が大きいのではないか。
前述のように、国のハンドルとブレーキは官僚が握っているわけだが、(特に経済の)アクセル部分は日銀が抱え込んでいる。

彼らは、長年、アクセルを深く踏み込むことに抵抗してきた。しかし、主要部品の交換シーズン(総裁交代時期のことだ)を前に、政治の動きに対してナーバスになっているはずだ。

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