「株は5月に売れ」は、常に正しいとは限らない 「小康状態の米国株」はやっぱりヤバい?
ゴールデンウィーク(GW)が終了した。「10日間連続」(4月29日~5月8日)で休暇を取得した方も、少なくなかったのではないだろうか。今年のGWは前半こそ円高株安が進んだものの、世界的に見れば、そのあとは比較的静かな動きになったといえるだろう。
4月まで値動きが少ない時の米国株は、5月以降要注意
だが、筆者は、米国のマーケットではジワリ変化の兆しが出てきた、と感じている。
投資家が警戒しているのは、「Sell in May」の投資格言であろう。保有している株式を5月に売却し、夏休みをとって、秋になったら市場に戻り、安くなった株を再度購入し、5月まで保有するとリターンを得ることが出来るという、あの格言である。
しかし、すべての年でそのようなパターンになっているわけではない。したがって、その年の市場環境なども考慮した上で最終的な投資判断を下すことが肝要だ。
今年の米国株の値動きを見ると、代表的な指数であるS&P500の1-4月のパフォーマンスは+1.05%となっている。1月から2月に掛けて大きく下落する場面もあったが、4月末には年初来でプラス圏に戻すなど、一時期の株安に歯止めが掛かっているのだ。この動きを見る限り、米国株の堅調さは維持されていると判断できる。
実は、この1-4月のパフォーマンスとリンクした、将来の株価動向を示唆するデータがある。例えば、1-4月に2%以上の上昇となった場合は、5月の騰落率は0.8%のプラスとなり、株価が下落する傾向があるとされる5-10月のパフォーマンスは3%のプラスとなっている。
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