澤田秀雄が「ロボット王国」で描く世界一の夢 熊本地震、ロボット、人材育成のすべてを語る

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旅行業のHISをはじめ、ホテル、バス、航空会社、そしてテーマパークなど広く観光事業を手掛け、証券や保険、銀行など金融業にも手を広げてきた澤田秀雄氏。次に狙うのはロボットや植物工場といった世の中の役に立つ事業だと語る(撮影:梅谷秀司)
甚大な被害をもたらした熊本地震。その影響は九州全体に及んでいる。旅行業大手HISはグループ傘下にハウステンボス(長崎県)やバス事業(熊本県)など九州を拠点とするさまざまな事業を抱えている。HISの会長で、ハウステンボスの社長でもある澤田秀雄氏に、熊本地震のさなかに何を思うのか、そして、ハウステンボスに新しく開設する「ロボット王国」の狙いは何か、語ってもらった。

全国で九州の応援キャンペーンをやるべきだ

――熊本地震の影響はどうか。

九州全体が今はつらい時だ。観光は大きな産業だが、客数はこの1カ月くらいは半分以下になるのではないか。今は物資の支援や生活再建への手助けが必要だが、ある程度沈静化したら、経済や観光で九州を応援する必要がある。

HISではグループをあげて「がんばろう九州キャンペーン」をやっている。九州は豊富な観光資源を持つ。大分県の別府、熊本県の黒川など温泉もいっぱいある。ハウステンボスや佐世保など被害が出ていない地域も多い。安全が確保できて、時期が来たら、国も民間も「九州を応援しよう」というキャンペーンをやるべきだ。

僕らは今まで2001年の9.11同時多発テロ、2011年の東日本大震災などを経験している。最初はガターンと客足が落ちて、ゆっくり戻り始めて、早ければ3カ月、遅くて6カ月で(観光は元の水準に)回復してゆく。

だから復旧が始まれば回復は早い。全国で九州を応援するキャンペーンが始まるだろう。皆で応援しよう、元気になろうということをやっていくべきだ。それが九州の将来にとっていちばんの手助けになると思う。来年はむちゃくちゃ盛り上がるだろう。

――九州域内から訪れる人が多いのがハウステンボスの特徴です。

6割くらいが九州からのお客さん。だからここ何週間は間違いなしに客数の大幅減は起きてしまう。それが1カ月のことなのか、2カ月続くのか。僕らは逆に、こういうときだから明るく、元気にやりましょうと言っている。やっぱりもう一回、九州を皆で応援するというか、盛り上げなくちゃいけないから。

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