「本当のお金持ち」は暴落にも全く揺るがない

チャートに踊らされず本質を見抜く投資哲学

世界経済がこれだけ複雑化した現在、何が上がれば何が下がるといった相関関係を見出すことは高度になっていますが、分散投資の考え方自体は大いに参考になります。資産運用とは「安全性」と「効率性」の落とし所を見極める作業です。決して効率だけを追い求めることではありません。投資初心者が悩むのも当然なのです。

勝ち続けることに大きな価値がある

●一般人は、みんなが買っている株を買う
●小金持ちは、値上がりしそうな業界の株を買う
●大富豪は、景気に左右されない業界の株を買う

投資といえば株を真っ先に思い浮かべる人もいるでしょう。ただ、株式投資ひとつとっても、大富豪となる人はやはりバランス感覚が優れています。株式投資は大別すると、不動産投資と同じく、株価の値上がりから収益をあげるキャピタルゲイン型と、毎年の配当を収益とするインカムゲイン型に分かれます。

不動産投資と大きく違うのは、株式の世界ではキャピタルゲインを狙っている人が圧倒的に多いことです。私はキャピタルゲイン狙いが悪いとは思いません。ただ、資産の大部分をキャピタルゲイン狙いにすることは、あまりにリスクが高すぎることは明らかです。せっかく築き上げてきたものをリーマンショックでほとんど失った人たちを大勢見ていますので、なおさらそう思います。

事実、大富豪の多くも「いまさらキャピタルゲインに血眼になってもねぇ」と、乱高下の激しい株式市場を一歩引いた立場から見られている方が多いです。もちろん大富豪でも将来大きく値上がりしそうな銘柄があったら興味を持ちます。ただ、それを買うときはあくまでも失ってもいい額しか買いません。

大富豪にとって株式投資の軸となるのは、より確実なインカムゲイン、配当収入です。「でも、株の配当って安くない?」と思われた方。正解です。企業の配当は年1〜2%くらい。その他の金融商品と比べても低めです。

もし1000万円を投じても、5年で5〜10%(50万〜100万円)、10年で10〜20%(100万〜200万円)の収益しかあげられません。ただし、これはあくまでも単利で運用した話。複利運用では配当や利息で増えた額をその都度元本に組み込んで運用します。そう考えると配当目当てでも運用次第で十分お金が増えるわけです。

それに配当以外にも株主優待の存在も見逃せません。航空会社であれば国内線の半額チケット。アパレルブランドであれば株主限定の即売会への招待券。食品メーカーであれば現物商品の支給。普段、自腹で購入しているものや自分が本当に好きなものであれば、株主優待とはいえ現金をもらっているようなものです。

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