グローバルなブランディングの鑑、常勝企業に見えるコカ・コーラ。だが、2000年代前半には凋落の一途をたどった時期があった。その低迷を打破したのが、本書の著者の一人、第12代会長兼CEOのネビル・イズデルだった。
取締役会は、2004年春、カリブ海で引退生活を送るイズデル子会社元社長を米国アトランタ本社に呼び戻した。彼はペプシとの攻防、各国ボトラーとの軋轢、健康ブームの台頭、大量解雇のツケといった負の遺産を乗り越え、再建に成功する。その異能の経営者が30余年のコカ・コーラ・キャリアを総括する。
北アイルランドに生まれ、10歳のとき、家族とともにアフリカに移住。ケープタウン大学を卒業後、ザンビアのコカ・コーラボトラーに入社。南アフリカ、豪州、フィリピン、欧州と渡り歩き、インドや中東、東欧、旧ソ連などの市場開拓も手掛けた。
グローバル人材の思考と行動が見事に活写される。
早川書房 2100円
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