ただ、中には旅行、通信や金融など目標達成に自信をもつ業界もあるようです。具体的に見ていきましょう。
取材した大手通信会社は不況期も含め、長年にわたり女性社員を採用し続けていたことで、管理職候補が潤沢にそろっているとのこと。ちなみにリーマンショック後も新卒採用が増加した業種はガス、鉄道、通信サービスなど。あるいは減少幅が小さかったのは総合商社や医薬・医療業界。このあたりの業種は女性管理職の登用が順調に進んでいるはずです。
ちなみに、最近、新任管理職研修の講師をさせていただいたある通信会社では3割以上が女性でした。またある地方銀行では、女性の強みを活かした組織(住宅ローン専門の支店)を新設。その組織の支店長はすべて女性を抜擢して管理職の数値目標に近づく成果につなげていました。
管理職に占める女性比率を急に増やすのは「いかがなものか」との意見もありますが、努力する企業姿勢は称えるべきと当方は考えます。みなさんはどのように思いますか?
現場レベルでは女性活躍推進に対してポジティブな意見が大半のようです。30~49歳の社会人男性300人に「女性の活躍を推進すること」についてアンケートしたところ84.0%が賛成とのこと。具体的には
・女性の視点でユニークなアイデアやサービスが生まれる可能性がある
・才能ある人のチャンスが広がり、社会全体が活性化する
と期待を込めた意見が多数ありました(サーブコープジャパン調べ)。
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逆にネガティブな意見が噴出するのが製造業。達成は相当に難しい、あるいは「すでにあきらめている」と断言する会社も相当数あるようです。
確かに製造業では長年、女性の採用が少なく、候補者は社内にいない状態かもしれません。ちなみに女性社員の比率は製造業で21%に対して非製造業では52%とのこと(経済同友会調査)。では、製造業で女性活躍は無理なのか? あきらめず、果敢に取り組む企業はいくつもあります。
その1社が携帯電話やデジタル家電など、エレクトロニクス製品に利用されるプリント配線板に欠かせないソルダーレジストというインキで世界シェア6割を誇る化学メーカー・太陽ホールディングス。
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