福岡人が「どんどん機嫌を損ねる」驚きNG表現 安易な「福岡好き」アピールは逆効果にも

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親切心たっぷりのにこやかな表情が一転、悲しそうになったり、不機嫌そうになったり、複雑な表情を浮かべることだろう。

転勤者が陥るワナ、禁句、タブー。心の琴線に触れる「NGワード」が、お分かりだろうか。

答えは「独特の文化」? いえいえ、「九州の人」なのである。

「九州の人」がなぜNG?

「知らず知らず、福岡の人に嫌な思いをさせてしまった」と省みる、横浜市出身の藤井学さん(九州経済調査協会・主任研究員)

「県名を言った方がいいよ」

「他の県と一緒にされたら嫌な気がするよ」

16年前。横浜市出身の藤井学さん(42)は、職場で”意味不明”の注意を受けた。

民間シンクタンクの九州経済調査協会の主任研究員。大学院を修了後、就職のため「縁もゆかりもない」福岡市に移り住んだ。

悪気はなかった。が、着任早々、職場で言ってしまった。

「九州の人は……」

すぐさま、上司や先輩がやって来て、「注意」された。中には、鹿児島県出身者もいて、「九州の人」が、九州各県に共通するNGワードであることを知る。

東京がナンバーワンの関東とは違う。九州は各県が「ナンバーワン」と思っている。中でも、福岡は思い入れが強く、ひとくくりに「九州」とされると、「個性が認められなかった」(地場企業幹部)と、しょんぼりしてしまうのだ。

福岡人は、福岡が好き。「福岡の人は……」と言ってほしい。

藤井さんは「知らず知らず、相手に嫌な思いをさせた」と自省した過去を打ち明けてくれた。

福岡の歴史や習慣を解説する「福博講座」の講師、斉藤寛さん(50)=三好不動産経営企画課長=も「東京出張などアウェイならともかく、ホームの福岡で『九州の人』は厳禁だ」と注意を呼び掛けている。

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