気仙沼市が独自の住宅再建支援策、国の制度でカバーされない住民を対象に虎の子の財源使う

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気仙沼市が独自の住宅再建支援策、国の制度でカバーされない住民を対象に虎の子の財源使う

宮城県気仙沼市は東日本大震災で被災した住宅の再建を後押しする市独自の支援策を打ち出した。住宅再建を目的とした国の制度による支援対象から外れた住民が対象で、「不公平感を少しでも緩和したい」と同市震災復興企画部の小野寺憲一・震災復興・企画担当は説明する。市は9月13日に新たな支援策を市議会に提案。9月26日の本会議での補正予算可決を見込んでいる。

市の独自支援策は、以下の3本立てで、金融機関からの借入金利の補助が柱だ。すなわち、(1)新たに住宅建設が制限される「災害危険区域」内に住宅があった世帯が市内(災害危険区域外)で住宅を再建する場合、(2)災害危険区域外で全壊または大規模半壊した世帯が、市内(災害危険区域外)で住宅を再建する場合、(3)全壊または大規模半壊等の世帯(※)が国の制度(被災者生活再建支援金加算支援金および応急修理制度)以外の制度を使わずに、市内で住宅を再建した場合、の3パターンだ。

そのうち(1)は、今年7月9日の災害危険区域の指定以前に自分の意思で市内の安全な場所で新たに住宅を取得した人が対象で、金融機関からの借入金の金利相当額について補助する。(2)では市外の被災者が市内で住宅を再建する場合も含む。(3)については、かかった費用から国の制度である被災者生活再建支援金加算支援金を差し引いた額を補助する(ただし、(1)、(2)、(3)とも上限額がある)。
 
 気仙沼市は(1)について240件(ほぼ240世帯に相当)の利用を想定(補助単価200万円を上限)。(2)については全壊・大規模半壊した災害危険区域外の住宅のうち、災害公営住宅や市外転出などを除いたうえで1580件程度の利用があると想定している(補助単価150万円を上限)。(3)については、補助単価50万円を上限に、約1300件の利用を見込んでいる。

気仙沼市では5年間にわたる(1)~(3)の所要額を35億円と見積もったうえで、2012年度に16億8800万円の予算を計上する。

もっとも、市の担当者自身が「支援には限界がある」と認めるように、金額が十分でないことは確かだ。災害危険区域からの住宅の移転については、防災集団移転促進事業(防集事業)、がけ地近接等危険住宅移転事業(がけ近事業)による支援を受けることができる。それらでは、1件当たり最大で708万円の支援枠(建設助成費)があるうえ、防集事業では宅地造成やインフラ整備なども公費で賄われる。これに対して、市の支援策の上限は大きく下回っている((1)で200万円、(2)で150万円、(3)で50万円)。

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