したがって、大げさに開いた勉強会で安倍首相がしっかり学んだのであれば、(1)消費増税の少なくとも2017年度における見送りを発表し、(2)財政拡張的景気対策の検討を指示し、(3)サミットにおける国際的な財政拡張に対する呼び掛けを行っていく、という段取りになるはずだ。アベノミクスは、「やらない方が良かった」のではなく、「やり方が不十分・不適当だったので、十分な成果が出ていない」ので、今度は財政も使ってデフレ脱却を目指さなければならない。
なお、金融緩和と財政拡張について、「やりすぎの方がやらなすぎよりもマシ」というのは、いかにもクルーグマン氏の好みそうな言い回しだが、「やりすぎ」の弊害はインフレであり、過度なインフレは金融引き締めで抑え込むというような対処法がおおむね確立している。そして、今は、「インフレが足りない」のだから、財政を使うべきだという話だ。
以上、いかにも常識的な話で、今後のメインシナリオになると考えられる。投資家も、そう意識しておいていいと思うが、たとえば国際的な財政拡張協調の呼び掛けに対して、ドイツがちゃぶ台返しする、といったいかにもありそうなリスクをみながら、マーケットと付き合うことになろう。
大阪杯の本命は安定感あるラブリーデイ
さて、今週末の競馬は、GⅡにしては豪華なメンバーがそろった大阪杯だ。今の日本の芝競馬の事実上の中核距離である2000mのこのレースは、3200mの春の天皇賞とはつながりが悪い。いっそGⅠにしてはどうかと思うのだが(どうやら来年からは本当にそうなりそうだが)、すると、2200mの宝塚記念と近い点が悩ましい。しかし、レースとしては、春シーズン終わりで有力馬が疲れ、しばしば馬場も悪い宝塚記念よりも、こちらの方が見応えのあるレースになる場合が少なくない。
本命はラブリーデイだ。58キログラムは相対的に重いが、筆者は騎手M・デムーロ(とC・ルメール)は「2キロ減」と評価することにしているので気にしない。同馬は器用に立ち回ることが出来るので、安定感がある。ゴール前で末脚が切れた馬に差しきられるかも知れないが、屋根がデムーロなら、昨年のJC(3着)のゴール前のようにへたることはないだろう。
馬券の相手は、牝馬3頭が魅力的でラブリーデイの「お相手選び」の様相を呈する。対抗には若い娘(4歳)のタッチングスピーチを抜擢する。実績では、ショウナンパンドラ、ヌーヴォレコルトといったお姉さん達(5歳)に劣るが、目標があれば末が切れるタイプで、年齢・時期的にも伸び盛りだ。何よりも休み明けの馬が多い中で、一戦叩いている点でもいい。ラブリーデイとの馬連が本戦だが、デートに邪魔が入って来た場合に備えてヘッジ用にワイドも買う。
単穴にはヌーヴォレコルトを採る。ショウナンパンドラとは、共に一走平均の獲得賞金が3000万円台の一流クラスで実績的には甲乙付けがたい。ショウナンパンドラは昨年のJC勝ちで人気が集まりそうなので、ヌーヴォレコルトを優先する。脚質的にも阪神の内回り2000mにイメージが合う。連下にはショウナンパンドラと、前走の着順から人気が落ちそうなイスラボニータを入れてみたい。
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