あけましておめでとうございます。本年もご愛読よろしくお願いいたします。さて、今年の株式市場は1月4日の大発会に年末比約580円安と、何やら波乱含みの幕開けとなった。中国の経済と株式市場の不調がダイレクトに響いたが、前途多難を思わせる年明けである。バブルの時代を知る者としては、市場最高値(3万8950円)を付けた1989年末の後、1990年の大発会が大幅安だったことを思い出すイヤな感じの年明けだ。
懸念される米国利上げ、中国経済、原油動向
思うに、今年前半は心配材料が多い。何といっても、昨年12月に行われた米国FRBの利上げが、どのような影響を与えるのかが気になる。もともと、近年の世界的な株高は、金融危機の後に米国など先進国の大規模な金融緩和がもたらしたものだった。相場展開的には、先頭ランナーだった米国が明らかに金融を引き締める方向に転換したのだし、ほとんど金利が付かなかった基軸通貨である米ドルの資金に金利が付くようになることが、世界のマネーフローに与える影響は小さくあるまい。今後、グローバルに投資している世界の大規模機関投資家の資金の流れは、徐々に変化していくのではないか。
ちなみに、中国は金融危機の後、金融緩和だけでなく未曾有といえる規模の財政拡大のカードも切り、「先行」というより「フライング気味」の経済運営だった。米国よりも早く息切れして、次のバブル崩壊期に入っていると理解していい。
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