ソフトバンクとでも提携しないと顧客を満足させられない--山村雅之・NTT東日本社長
当社は地域に根差し、足を使った営業を大事にしているのでこういった自治体には強い。サーバーのラックを半分しか使わない小規模案件でも、自治体の数は膨大なので一定のビジネスになる。
問題は、電電公社時代のイメージがあるためかNTTのサービスはいまだにタダだと思われている部分が多いということ。提案をしてもおカネの話になると顧客に「えっ」と驚かれることも少なくない。世の中は変わりつつあるので地道にビジネスを展開していきたい。
--市場からはコスト削減の余力があると長年批判されているが。
コスト削減には継続的に取り組んでいきたい。調達の方法も随分見直しをしている。光ファイバーに関しては、当社の特殊性もあり導入しづらい部分もあったが、一昨年に競争入札を開始。光ファイバーの需給と技術革新という要因もあるが半値で調達可能になった。
また、営業、設備の現場では紙が行き交って非効率的な部分があるので改善をしている。これまでは紙ベースのやり取りが多かったが、工事が終わったら電子パッドで図面を直すなど技術革新で可能になったこともある。工事の発注コストも見直しをしているところだ。社員には一つひとつ自分たちで考えて効率化していこうと訴えている。
--7月に開始したNTTグループの料金請求の一括管理に関して、NTT法に反し独占回帰への動きにつながるとして、ソフトバンクやKDDI等の競合他社などが総務省に行政処分を求めている。
一括請求にしてポイントを付与する、割引をするなどが同時に行われれば問題になるかもしれない。だが、今回の変更はあくまでも一括請求することでお客様が便利だと感じることが狙い。