独断!東京一「子育てしやすい街」はどこか

自然の豊かさや子育て支援以外の視点で判断

2013年時点で私が選んだ子育てに良い街ベスト10はこうした街を網羅、江戸川区、品川区、つくば市、世田谷区、志木市、横浜市、北区、浦安市、台東区、三鷹市となっている。ベスト10と言いながら、どこがベストかは決めかねたままに10自治体を選んだが、今、新たに選ぶとしたらまったく違う街をベストとして挙げたい。それは東京都調布市である。

これまで子育てに良いと言われてきた街は自然、子育て支援、教育が充実しているなど、もとからそこにあるものに加え、自治体が与えてくれるものが多い街である。受けられるサービスが多ければ多いほど生活は便利になるのは確かだから、それを完全に否定するつもりはない。自然や歴史などその土地にしかない風物は、街の生き残りに有効であることは間違いない。

自らが動く人がいる街

しかし、各自治体とも財政的、人的な制約がある中で、今後「子育てしやすい街」になるのは、子育ての場面で受け身になるのではなく、自ら動いて地域に参加し、地域を作り上げていく親が多く住んでいる街ではないだろうか。言い換えれば、親子が参加することで楽しく暮らせる街、共に参加するのが楽しみなことがある街こそが、子育て世代が住みやすい街となるポテンシャルが高い。

その観点で選んだのが調布市である。京王線沿線ではお隣の府中市と並んで子育てファミリーには人気の街だが、率直なところ、これまでは府中市の評判のほうが高かった。府中市はかつて財政の豊かな街として知られ、公園や美術館、図書館など公共施設が充実している。過去には住んで良かった街ランキングなどといったアンケート調査でトップになったこともある。旧来の、公共が与えてくれるサービスの良さで人気だった街である。

それに比べると調布市には突出したものはない。だが、このところ30~40代の子育て世帯が関わっている活動が目につくようになっており、行政主導ではないイベントが多数行われている。

そのひとつが、仙川地図研究所。京王線仙川駅から歩いて7分ほどの場所にある古民家カフェ、ニワコヤでは、集まった地元の人々が地図を勝手に作って販売、それをもとにしたイベントや街歩きまで開催している。一般に地域紹介の地図は行政か、商店街が作ることが多い。しかしそれだと、商店街加盟店や行政施設、観光的価値があるとみなされたものしか取り上げられず、それを見ながら歩く楽しみはあまり考慮されない。

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