独断!東京一「子育てしやすい街」はどこか 自然の豊かさや子育て支援以外の視点で判断
調布市は古くから撮影所など映画産業の集積があったこともあり、映画やテレビのロケ誘致にも積極的。そこで、市にも働きかけたところ、マッピングパーティの5カ月後には市民が踊りながらAEDのある場所、利用可能時間を紹介する「調布AEDマッピングムービー」が完成。市内の飲食店、銀行や公共機関などで流されることになった。市民が踊りながら街を紹介するムービーはここ何年か数多く作られているが、そこに必要な情報を載せているのは珍しい例だろう。
子どもと大人のコミュニケーションを意識
調布企画組はまた、2015年7月に地元の天神通り商店街で七夕祭りを催したほか、11月には多摩地方でも有数の古社、布多天神社で「いろどりマルシェ」と題したイベントを開催。境内でピザが焼かれ、神楽殿でファッションショーが行われる一風型破りなマルシェだったが、行ってみると子ども連れなど若い人が多いのが目についた。子どもが楽しめるバルーンアートや紙芝居、けん玉やコマなどの昔遊びのコーナーを作るなど、子育て世代が参加しやすい雰囲気だったのである。
調布企画組のメンバ―は30代から50代前半の、子育て中、子育て経験者の4人で、子どもが楽しめることはもちろん、子どもと大人のコミュニケーションを意識して活動しており、その後も地元と協力し、若い人が集まりやすいイベントを企画している。
一方、結婚後に恵比寿から調布に引っ越してきた3児の父、唐品知浩氏が主催する「調布を面白がる会」は、2014年11月に始まった意見交換会だ。
「調布市は人口のうちに占める30代後半のファミリー層が高齢者よりも多い街にも関わらず、施策や行政が主導するイベントの多くはシニアをターゲットとしており、ファミリー層にはつまらないこともある。だったら、自分たちで調布を面白くしようと最初に始めたのが『調布を面白がる会』です」(唐品氏)。
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