ファンドがオプトの監査等委員会移行に反発 監査等委員会は新たな"ガラパゴス制度"だ

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ネット専業の広告代理店オプトHDでは25日の株主総会の議題案について、会社とファンドの意見の食い違いが表面化している
インターネット専業の広告代理店オプトホールディングス(以下、オプト)が揺れている。同社は東証一部上場企業で、創業メンバーと電通の子会社が発行済み株式数の約4割を保有している。
オプトは3月25日開催の株主総会での可決を前提に「監査等委員会設置会社」への移行を決めていた。ところが、この議案に、5%程度を保有する米投資ファンドのRMBキャピタルが反対票を投じる意向だ。他の株主に対しても反対票を投じるべく、プロキシーファイト(委任状争奪戦)を実施する計画も明らかにしている。
監査等委員会設置会社は、2015年5月に施行された改正会社法によって誕生した日本独自の制度だ。監査役を置かない代わりに、監査等委員会を置き、メンバーとなる社外取締役には、取締役会での議決権や、取締役の人事、報酬に関する意見表明権が付与されるので、ガバナンス上は従来よりも一歩前進する。
上場会社は既に2名以上の社外監査役設置を義務付けられており、この人たちを横滑りで社外取締役に登用すれば、新たに社外から人材を確保する必要がない。投資家の議決権行使行動に多大な影響を与える、議決権行使助言最大手のISSも監査等委員会設置会社への移行には反対しない方向で投資家に助言している。
これまで監査等委員会設置会社は、社外取締役2名以上という重い宿題が労せず片付く上に、誰も反対しない制度と考えられていた。その手軽さがウケて、同制度への移行を表明している上場会社は、2015年5月の誕生以来増え続け、3月18日時点で456社に上る(筆者調べ)。このうち3分の1は今年に入ってから移行を表明した会社である。
コーポレートガバナンスの理想型といわれる指名委員会等設置会社が、制度発足から13年が経過しながら、採用企業が68社に留まっているのとは対照的だ。今後、3月期決算企業の株主総会が開催される6月下旬に向け、加速度的に増えることは間違いない。
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