ファンドがオプトの監査等委員会移行に反発 監査等委員会は新たな"ガラパゴス制度"だ
会社案ではガバナンスが後退する可能性がある
ーー今月25日に開催されるオプトの定時株主総会に向け、監査等委員会設置会社への移行に伴う定款変更議案に反対するため、委任状勧誘を開始されました。反対する理由は何でしょうか。
細水 コーポレートガバナンスの核心は、一定の強制力を基に経営陣を監督することで、経営陣が株主利益の保護、拡大に努めるよう担保することにあります。
その意味で指名委員会等設置会社が基本です。独立社外取締役で構成される指名・報酬・監査の3委員会が設置され、経営陣の人事、報酬の決定権を委員会が握るわけですから。
ーー監査等委員会設置会社でも、従前の監査役会設置会社よりは多少なりとも前進するのではありませんか。
細水 むしろ後退する可能性があります。監査役には単独での調査権限がありましたが、監査等委員会の委員には委員単独での権限はありません。監査機能はかえって低下する可能性があります。
ーー監査役に議決権はありませんでしたが、監査等委員になれば取締役としての議決権は持つようになります。
細水 社外監査役が横滑りで社外取締役になっても、社外取締役は全取締役8名中3名と、過半数を割っていますから、監査機能の低下と引替えに議決権が付与されても、その効果には疑問を持たざるを得ません。
ーーオプトにはいつ頃から投資をしているのでしょうか。
細水 RMBとしては2013年の9月からですが、現在オプトに投資しているファンドは、私が以前在籍していたコッグヒルという投資会社で2009年に立ち上げたファンドです。
ーーファンドごとRMBに移籍されたということでしょうか。
細水 そうです。オプトにはコッグヒル当時から投資していますので、オプト経営陣とは4年近く対話を続けてきています。オプトの事業性についても、トップの鉢嶺(はちみね)氏の手腕についても、高く評価していますが、だからと言って、ガバナンスの体制に不備があっても良いということにはなりません。
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