ケータイから始まる出版革命、アメリカの先を行く日本の電子書籍《アマゾンの正体》

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 携帯電話が活字離れを招いたという見方に反発して、「活字離れをケータイで何とかしたかった」(開発を担当したプロダクト企画部の繁田光平氏)。「ケータイで読む夏の感動100冊」というイベントも行う。「ぜひ文芸書を読んでもらいたい」と、意欲的だ。

愛書家の間で大人気 絶版本の復刊サイト

ここまで電子書籍の動きについてみてきた。しかし、もちろん出版界の進化が電子化一辺倒で進んでいるわけではない。ネット時代に合わせた紙メディアの新しい動きもある。

電子メディア全盛の時代でも、紙の書籍の愛好家は多い。愛書家は紙の本を手元に置くことに大きな満足感を持つものだ。そこで人気を博しているのが、「復刊ドットコム」というサイトだ。

絶版で手に入らなくなった本をネット上での投票で復活させようというのがコンセプト。100票以上集まったら出版社と交渉を開始する。「現在5000点が交渉中。うち500点が復刊した」(同サイトを運営するブッキングの左田野渉社長)。版元が許可しなかったため著者と交渉して、自社で出版した『藤子不二雄Aランド』(全149巻)という例もある。

ただ、「絶版本には、売れなかった、内容に問題があったなど、絶版になる理由があり、復刊するのもひと苦労だ。しかし、やりがいがある」(左田野社長)と言う。

電子も紙も結局のところ、作品を世に送り出したいという人間の熱意が欠かせないのである。

(週刊東洋経済)

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