メジャースタジオ勤務で感じた“純ドメ”日本人の強みと弱み《ハリウッド・フィルムスクール研修記4》

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小



 そこで、社内プロデューサーの説明をしても、「社内にいたら、せっかく映画がヒットしても金銭的なうまみがないじゃないか?」と納得がいきません。そこで、日本のテレビ局社員の好待遇や、その元となっているキー局の寡占状態などを説明すると、ようやく納得がいったようでした。

商習慣も日本は独特です。私は広告会社で営業をやっていたときに、芸能事務所、マスコミ、プロダクションの方々ともお付き合いをしていましたが、ビジネス上の利益もさることながら、彼らが特に大切にするのは「エモーショナル(感情的)なつながり」でした。

もし本気で日本でのビジネスチャンスを拡大したいのであれば、支社(日本)の部下に頼り切るのではなく、本社(ハリウッド)の責任者が足しげく日本に通って業界のキーパーソンと“飲みニケーション”するくらいでないとダメだと思う、と生意気な進言をしましたが、あながち間違っていないと思っています。

ハリウッドでこそ大和魂

業界構造や商習慣に対する理解が重要なのは、何も映画業界に限ったことではありません。

私の親戚に、過去日本の銀行に勤務し、90年代にアメリカ人投資家たちをパートナーとしてニューヨークで起業し成功している人がいます。彼はまさに、日本をビジネスの対象としたいアメリカ人のニーズと、自らの知識と人脈を駆使して商売を生み出した好例です。

ちなみに、私が留学する前に彼から言われたのは、「ネイティブっぽい発音でカッコつけて話すな。日本語発音の英語でゆっくり堂々と話せ」というアドバイスでした。

彼も30歳を過ぎてアメリカに来て語学ではたいへん苦労したそうですが、そこで悟ったのは「まともな人間ほど、外国人に対してはゆっくり明瞭なコトバでコミュニケーションする」ということ。スラング交じりの早口で話しかけてくるような外国人はビジネスパートナーにする必要はない、というのが彼の持論でした。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事