怒りの感情とは「トヨタ式」で決別できる! 「問題解決の手法」で怒りっぽい親から卒業
12月は非常にスムーズに進んだものの、朝からお菓子を食べるという栄養上の問題に加えて、1月にはクリスマスツリー自体を片付けるため、継続的には実施できません。しかし、この時点で「何か楽しみがあると起きる」ことが実証されているので、その要素を備えた別の対策を考えます。もし、その子が目覚まし時計に憧れているという様子を察知した場合には、朝起きる約束をしたうえで好きな目覚まし時計を買い与えるという解決策もあります。子どもにとっては、「大好きな目覚まし時計で起きる」という楽しみがあれば、自分で起きることができる可能性が大いにあるのです。
対策実施後、効果の確認と標準化をしよう
・Step④効果の確認&標準化
最後は、効果の確認と標準化です。
<ポイント>
対策を実施して終わりというのは、よくある盲点。その対策が本当に有効かを確認し(効果の確認)、有効であれば継続的に行われるようにしくみに落とし込む(標準化)ことが必須。これで初めて、問題解決の一連の流れが完結します。
対策の実施後は、その効果を確認します。具体的には、当初立てた目標に対してどの程度達成しているのか、実際に「怒り」の回数を再度記録するのです。「1カ月後には、怒る回数を1日2回までにする」であれば、1カ月後に開始時と同じように、1週間記録をとります。ここで目標が達成できていれば効果があった対策であり、そうでなかった場合には再度前のプロセスに戻ってやり直します。
効果があった対策とわかった場合には、継続的にその対策が実施されるようなしくみにすることが必要です。
たとえば、前述の目覚まし時計の対策。親が何のフォローもしなければ、「自分で目覚まし時計で起きる」という当初の約束を忘れ、いつの間にか目覚まし時計をリビングに置きっぱなし……という可能性もあります。それを回避するのに有効なのが、前回記事でお伝えした毎日のチェックリストです。この項目に具体的にやるべきことを落とし込み、親が確実にフォローする仕組みにすれば、一旦軌道に乗った行動を子どもの習慣にすることができます。
親であるあなた自身も、一度決めた行動を続けることは難しいはず。子どもであればなおさらです。しかしながら、親が丁寧にフォローをすれば、子どもはよい習慣を身に付けることができます。
慌ただしい毎日の中で、つねに冷静に考えることは至難の業。しかし、気持ちに余裕ができた場合には、ぜひとも「問題解決」の考え方で毎日の生活を捉えてみて下さい。最初からきっちりやろうとせず、気楽な気持ちでやってみてください。子どもや周囲と一緒に真因や解決策を考え・実践することを繰返せば、「怒り」からどんどん解放されるだけでなく、そのプロセス自体がとても楽しくなるはずです。ぜひとも、お試しを!
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