食事制限ではなく、食材の見直しがポイントだ。藤田氏が薦める食材のひとつは「酢タマネギ」。①薄くスライスしたタマネギをボウルに入れて少し塩をふり、30分程度置いた後に密封容器に入れる。②スライスしたタマネギが浸るほどお酢を加え、さらに、大さじ2杯程度のはちみつを入れて混ぜ合わせる。③冷蔵庫で保管して翌日から食べられるが、5日目が食べ頃になる。この「酢タマネギ」を毎食ごとに、適量を加えて食べるのがコツ。肉料理や魚料理、サラダ、みそ汁などに加えると食べやすくなる。
「タマネギには、善玉菌ややせ菌の大好きな食物繊維やフラクトオリゴ糖が含まれます。オリゴ糖を含むはちみつを加えることで、ダブルでオリゴ糖を腸に届けることができるのです。また、お酢の成分の酢酸は、腸のエネルギー源になります。腸のぜんどう運動を促し、腸内環境を整えるために役立ちます。朝晩でもご家庭での食事にぜひ加えてみてください。2週間程度で腸内環境は変わります。善玉菌ややせ菌が増えることで、自然に甘いものへの強い欲求も薄れ、体重も落ちやすくなるのです」
強い食欲を抑えるヨーグルトのホエイ
食事の見直しでは、肉類や魚類、豆腐や納豆などの大豆食品、サラダなどの野菜類をバランスよくチョイスして、酢タマネギを加え、ご飯を少なめにしながら1日3食を食べていると、自然にやせやすい腸内環境になるという。しかし、「甘いものが好きなので、食事を抜いてスイーツを食べている」という人もいるだろう。そういった人がいきなり甘いものを我慢して、食事の見直しをすると、やはりストレスを感じやすい。そのとき、役立つのがヨーグルトの上澄みの「ホエイ(乳清)」だ。
「甘いものに対する強い欲求は、甘いものを食べて起こる血糖値の変化に関係しています。甘いものは体内でブドウ糖に変わり、血糖値を押し上げるのです。その後、血糖値が急降下したときに、ブドウ糖をエネルギー源にしている脳が、体内のブドウ糖が足りないと勘違いして、強い食欲を引き起こします。ホエイは、”やせホルモン”と呼ばれるインクレチンを小腸で増やし、血糖値の乱高下を防ぎ、強い食欲から解放してくれる作用があるのです」
ホエイは、ヨーグルトに含まれているため、ヨーグルトを食べるだけで体内に取り入れることができる。ただし、ヨーグルトには乳脂肪分が多いため、ダイエットでは、ホエイを飲むだけの方が役立つそうだ。作り方は、ドリップコーヒーのフィルターに、ヨーグルトを入れてラップをして、冷蔵庫に一晩置くだけ。ヨーグルトをこすことで、ホエイだけを集めることができる。そこに、はちみつを加えると飲みやすくなる。
「低脂肪や無糖のヨーグルトを毎日食べてもよいでしょう。私も、約10年前は、今より10キロ程度体重が多く、生活習慣病になっていました。そこで一念発起し、腸内環境を整えたダイエットを実践し、酢タマネギやホエイなどによる食事の見直しを行ったところ、体重が減り健康を取り戻したのです。単なる食事制限ではなく、腸内環境を整える減量は、リバウンドもしません。試してみていただきたいと思います」と藤田氏は話す。酢タマネギやホエイで、お腹についた脂肪を撃退してはいかがだろう。
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